Mr.リビンマッチが解説:不動産管理業について

「Mr.リビンマッチ(旧スマイスター)が解説するリビンマッチ(旧スマイスター)・不動産業界転職人材」今回は「不動産管理業について」です。

不動産業界とひとくちに言ってもその業務内容は多岐にわたっており、「不動産取引業」、「不動産賃貸業」、「不動産管理業」の3つに分類されることは以前お話したと思います。

不動産業界に転職を考えていらっしゃる方はご存知かとは思いますが、今回はこのうちの「不動産管理業」についてご紹介できればと思います。

不動産の管理業務の仕事は大きく4つに分けられるかと思いますので、順に説明していきましょう。

不動産管理業

まず1つめは入居者の対応業務です。
アパートやマンションなど賃貸物件の管理ですので、目的としては入居者の部屋での生活に問題が起こらないことが第一となります。
ですから、入居者からのクレームには迅速に対応しなければなりません。
クレームと一言でいっても、住人同士の対人トラブルからエアコンや窓など設備の故障、上の階で使用した水の漏水といった具合にその内容は様々です。

しかし共通して言えるのは、クレームの連絡は時間帯を選ばないということです。
おまけにクレームの処理は、場合によって入居者の怒りをおさめることから始めなければなりません。
緊急を要するときにはすぐにでも対応をしなければなりませんし、管理している戸数が多ければその分クレームの数も増えていきます。

もし入居者が家賃を滞納したときには催促を行わなければなりません。
家賃の未納は単なる払い忘れから、お金がないから払えないというケースまで様々です。
払い忘れの場合には、連絡して確認するだけで払ってもらえますので手間もそこまで掛かりませんが、問題は無視も含めた「支払うことができない」と入居者が主張してきた場合です。
そういったケースでは連絡が通じないこともままあるようで、本当に困っている場合もあれば、意図的に未払いを起こしているということもあります。

連帯保証人に連絡しなければならないこともあり、それで支払ってもらえればまだマシかもしれません。
なかには自分勝手な言い訳で支払いをゴネたり、口では払うと約束しつつ未入金のままだったりと、意図的に賃料を払おうとしない入居者や保証人もいるようです。
こういった入居者に催促や督促行為を根気よく続けていかなければなりませんので、精神的につらく感じてしまうこともあるかと思います。

そして退去する人が出た場合、退去の立ち会いをした後には原状回復に向けた工事の見積もりを業者に依頼して、退去者とオーナーの間でそれぞれの費用負担の割合を決める必要があります。
その他にも、入居者の賃貸契約の更新が迫ってきた場合には契約更新の有無の確認、更新の際には入居者に賃貸借契約書に記名捺印をしてもらう必要もあります。
入居者の対応に関しては、入居者にまつわる全てのことについてフォローしていくという考え方が必要になってきます。

2つめが、賃貸物件の空室を埋めるために入居者を募集する仕事です。
余程の好条件の部屋でもない限り、入居者が退去してから何もせずに次の入居者がすんなり決まるということはありません。
退去後に空室となった物件の宣伝資料を作成し、店頭やインターネット、周辺の不動産会社に広告活動を行い、物件の情報を知ってもらう努力をしないと、入居はおろか入居希望者からの問い合わせや内見の希望もありません。

また内見の結果、無事に入居希望の意思が確認できた場合には、契約に向けた初期費用の受領と入居日に行う鍵の引き渡しもまた大切な業務となります。

この業務に関しては、不動産会社によって違いますが不動産賃貸業の仲介営業を行っている人間のいる会社であれば、管理業の担当者が行うことはまずないと思われます。
しかし、小さな会社であれば当然様々な業務を兼任することとなりますので、営業がいない会社であれば管理担当の仕事となる場合もあるかと思われます。

3つめに賃貸物件の維持管理です。
管理している物件を定期的にまわって物件の維持管理を行う大切な業務です。
維持管理というのは、建物の共用部分の清掃や敷地内の雑草の除去、建物の部分的に破損している、または劣化しているところはないかなど、隈なく点検することです。

こういった業務は不動産管理業のなかでもビルメンテナンス業務と呼ばれています。
人の居住する建物のメンテナンスですから、物件の維持管理は正しく正確に行われる必要があり、消防法や建築基準法、原状回復に関するガイドラインなど色々な法律の知識に精通していることが求められるようです。
オーナーから管理を任せていただいている立場ですので、こういった仕事も重要となってきます。

4つめにオーナーへの対応業務です。
とりまとめた賃料の送金やその明細書の郵送、退去者が出た場合の原状回復工事の提案、建物の外壁や屋根などの大規模となる修繕工事の提案など、オーナーに対しても様々な業務があります。

当然のことですが、お金が掛かることに関してオーナーに無断で作業を始めるわけにはいきません。
管理業務の担当者からみると必要、もしくは不可欠であると判断されるような工事の場合であっても、オーナーが首を縦に振ってくれない、ということもままあることです。

そのような場合には、オーナーに工事の必要性を納得してもらえるように、丁寧にしっかりと説明をする必要があります。
こういったオーナーとの交渉も対応業務のひとつとなります。

また、オーナーといっても当該の賃貸物件の近くに住んでいるのかというと、必ずしもそうではありません。
まったく違う地方であったり、場合によっては海外に住んでいる方もいらっしゃいますので、賃貸物件の管理状況を報告するためのオーナーとのやり取りには注意する必要があります。

不動産の管理業務の仕事だけでもやらなければならないことは多数あります。
管理だけでなく賃貸業務の仲介営業も行わなければならない場合には、当然ながら部屋を探している顧客の対応もしなければなりませので、かなり大変な仕事となるのは間違いないと思います。
入居者からのクレームにしても、罵声を浴びせられることもあるかもしれませんし、家賃滞納者のなかには一筋縄ではいかない方もいるでしょう。

原状回復に関してはオーナーと退去者の双方とも金額の割合に納得がいかない場合には、両者の間で板挟みになって、どう解決したらいいのか途方に暮れることもありえます。
物件の維持管理に関しても、知識や経験が無いと破損部分の見落としなどが起きてしまいますので、日頃からの勉強も重要です。

こういった仕事内容ですから、入居者やオーナーからきついことを言われたとしても、それに耐えられる精神的な強さ、メンタルの強さが必要なのは間違いありません。
不動産の知識に詳しく、建物の設備に精通している優秀な人であっても、メンタルが弱いと厳しいかと思われます。
逆に経験が無く仕事ができないといった人でも、へこたれないメンタルさえあれば経験の蓄積に従って、だんだんと仕事を覚えていくことができます。

トラブルのときには大抵変わった人と遭遇することもあるかと思いますが、良い人もたくさんいます。
色々な人間と関わることが楽しいと思えるような人はこの仕事に向いているといえるでしょう。